今修司(9回生)

毎年夏が近づくと凾館からの嬉しい便りが届きます。それは同期会開催の通知で、心はもう故郷へ飛びます。函館の同期が準備してくれるのです。もう30年以上かな?函館暮しより関東の方が長くなったのに、テレビを見ては夜景や魚市場が出れば嬉しく、観光ランクに函館が載れば、「ご満悦」と家族に冷やかされています。 

9月24日の日経新聞のトップ記事は、懐かしき「旧丸井デパート」でした。でも「函館の夜景に過疎の闇/高齢社会と地方の人口減」で、その象徴としての「十字街」でした。 青柳小、谷地頭中(汐見)そして西高と丸井の坂を上下し、冬は路上がスケートリンクになり、幼時には丸井の屋上で遊び、食堂でオムライスが何よりのご馳走でした。

ちょっと複雑な思いで羽田へ、何と午後の便は満席とのこで、ようやく夕方の便で勇躍向う。夜は早速イカとすしに舌鼓、やっぱり函館。翌日は天気も良く、東京からの同期よりのお誘いで、谷地頭の山の上の料理店で昼食。ほぼ満席に近く美味しくいただきました。夕方から妹夫婦とロープウェイで函館山へ。ここも韓国語か中国語、さらに修学旅行生で満員、「百万ドルの夜景」とは良く言ったもので、歓声があっちこっちから。イタリアン風の眺めの良いレストランで、料理も美味しかったですよ。

9月30日の同期会会場はロイヤルホテルで、例年より少なく50人が集り、今年の代表幹事堀田さんの挨拶で始まり、宴に先立ち7名の訃報に黙祷、そんな人達の顔が浮かぶ、段々近くなる、さらに実感。でもほんの一時、宴が始まりアルコールが少し入り、懐かしき顔に会うと、現実を忘れて、一気に若返る。出席しなかった同期達のこと、兄弟のこと、孫や病気のこと、八つのテーブルを互いに行き来しながら函館弁が飛び交う。途中で引退してから道東でスキー場を経営して雑誌に載った前多さんから近況報告。十代からの雪山とスキーへの思いを、まだ続けようとする強さに驚嘆、交わることが出来たことの有り難さを思う。 あっと言う間に時間が経過、来年の幹事さんが紹介され最後は校歌で、声張り上げて「真理を求めて、共に立てよ」。 来年は来られるかな?

二次会はすぐ向いの「ユアーズ」で、同期がやってるお店。夫妻の人柄からか気さくで温かい雰囲気、それにいつ行っても同期の消息が分かるのが嬉しい。この日も殆どの人が参加、さらにアルコールの密度が上がり童心に。のど自慢が数曲、声が良く出るネエ。九時が過ぎると睡魔が襲う、十時にはダウン寸前、来年またな~。 良い機嫌で空車のタクシーを横目に大門に向かう。文化堂、ニュールック、村井運動具店・・・ 両門の建物は何だったっけ、やっぱりさびしいね。

翌日の羽田便もほぼ満席に近く、繁閑入り混じり、微睡ながらの帰京でした。

 丸井デパート